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  • 令和五年三月二十四日 稽古

    2023/03/24(金)
    二回目

    弓と巻藁矢(羽無)で全体の動きから、1mほど離れた巻き藁への射。

    私も褒められたものではないが、なんにしても妻の非力ぶりが予想を超える。
    講習用に二十張ほど用意された中からもっとも弱い6KGの弓がまともに引けない。

    相変わらず私以外はすべて女性で、そんなに逞しい方はいないが、皆さんそこそこ引けているのに。

    しかしながら、まだ心が折れていない妻は真剣そのもの。
    次第に厳しさを増す先生の指摘に、出来ないながらも何度も所作を繰り返し先生の反応をみる。
    先生が根負けして指摘が甘くなり「良くなった」と言われると、すかさず「本当ですか」と突っ込む。
    先生タジタジ。

    でも、なんとかしようと一生懸命指導してくださる。ありがたい。

  • 令和五年三月十日 初めての稽古

    2023/03/10(金)
    初回

    稽古は09:30から11:30の二時間だけど「初回だから九時までに来てください。」とのことで、いつもの通勤と変わらぬ時刻に家を出る。

    平日の通勤時刻なので、お馴染みの混雑。
    妻は慣れないと思うけれど。

    早く着き過ぎた。

    緑に囲まれた朝の弓道場はなかなか良い雰囲気。
    入り口付近でぼーっとしていると、中で何か用意をされたいた方が声をかけてくれた。
    初日であることを伝えると、道場を案内してくれる。
    案内とはいえ、建物はそれほど広いわけではない。
    その方が丹精している「矢道」(矢を射る「座」から的を据える「安土」までの間。矢が通る道。)に敷き詰めた苔について熱心に説明してくれる。
    確かに見事な苔に覆われていて、踏んでも大丈夫だよ。といわれて歩いてみるとフワフワと心地よい。裸足で歩いてみたいかも。

    09:00過ぎると生徒さんが集まり始める。
    やはり女性ばかり数名。

    先生はやはり袴をつけた高齢の男性がお二人。
    先ほど苔の説明をしてくれた方は,この日の担当ではないようで,私服のままで補助的に指示を出す。

    身支度は足袋以外は私服。
    指輪・時計などはすべて外す。

    この日から始めるのは我々二人だけ。
    的に向かう先輩諸氏とは別に、後ろの方で歩き方から教わる。
    能ともまた違う動きのよう。(能の動きを忘れているけれど)

    弽(かけ/ゆがけ)の付け方。
    弦から右手親指を保護するための鹿革製の手袋。いくつかの形があるようですが、代表的な三本指を付ける。薬指と小指はむき出し。

    ゴム弓での弓の弾き方のおおよそ。

    構えから体の動きなど。

    最後に実際に弓と矢を持ち一連の流れなど。

    「だいさん」・「かい」・「ひらき」
    など聞いたけどどれのことやら。

    なんだか慌ただしく二時間が過ぎた。

    あまりにも非力な妻のために、練習用にと弱めのゴム紐をいただく。

    海沿いのおしゃれなパン屋さんでパンを買って帰る。

  • 令和五年二月二十四日 覚書

    2023/02/24(金)

    見学からとうに半年は過ぎたが連絡が無いので、数週間前に妻に確認の電話を入れてもらった。
    「来月くらいになりそうです。決まったら連絡します。」との返事だったようだが、更にいまだ連絡が無い。
    待つのはかまわないのだけれど、参加予定は金曜日コースで、仕事を調整しなければいけないので、再度連絡してみる。
    「三月十日から来てください。」と。

    やっと始まる。
    「足袋を用意してください。」
    とりあえず用意するものはそれだけ。
    私は能の仕舞のワークショップに参加したときに使ったものがある。
    妻は足袋を新調してその日に備える。

  • 令和四年六月十日 稽古の見学へ

    2022/06/10(金)

    新型コロナウイルス感染症が対岸の火事の噂だったころ

    飽きやすい私が、しょうこりもなく何か新しいことを始めようかという話を妻としていた。
    その候補として弓道を挙げると「それなら私も興味がある」と妻。
    正確に言えば、私は三十数年前に一度だけ体験したことがあるが、なんにも覚えていない。
    この年になって妻と一緒に新しいことを始める。
    少しワクワクする。

    上手い下手を別にして、私はこれまで自転車とテニスには試合に出場する程度に打ち込んだ時期があった。
    この二つは今でも機会があれば再開したいと思っているのだが、妻は運動が苦手で一緒に楽しむレベルにを期待するのは難しい。

    でも、弓道であれば二人で一歩目から始められる。
    スポーツ・運動・武道というよりお稽古事としての弓道。

    妻と二人で食事や映画や美術館や落語や、一緒に楽しむことが無いわけではないが、二人で何かを始めるというのはなんだかとっても嬉しかった。

    が、その後、現実の脅威となった新型コロナでうやむやになったままだったけれど、さあ、そろそろ動かないとこのままになってしまう。

    以前からネットで調べてあった自宅から電車で一時間くらいの弓道場。
    ここで開催している講習会への参加について電話して、大勢の順番待ちですぐには参加出来ないが、一度見学に来なさいとのことで、本日参加。

    金曜日の09:30。
    エリア的には観光地だけど、なんとなく隔絶さえた空間に佇む弓道場。

    私よりもかなり年上の男性の先生がお二人。
    生徒さんは七人ほど。すべて女性。

    簡単な説明を聞き二時間ちょっと見学。
    難しそう。
    妻は少し悩んだが、正式に二人で申し込む。
    「半年くらいお待ちいただきます。」

    賑やかな通りに戻り、おしゃれなお店でパンを買って帰宅。
    「半年待ちか。冬になるね。寒いよね。」
    色々と不安げな妻。

    さて。